2011年8月8日
DVDコピー・バックアップ小技全集 >>番外編 >> ブルーレイドライブ リッピング速度比較
BDのリッピング速度が速いか遅いかは、PCの性能そのものよりも、光学ドライブの"性格"によるところが大きい。リッピング時は光学ドライブの読み取り速度が、実質的なファイル転送速度のボトルネックになる為、CPUやメモリ、マザーボードを変更しても、BDドライブを変更しない限り、リッピング速度が速くなる事は無い。逆に、数年前のロースペックなPCであっても、リッピングの速いドライブさえ購入すればリッピングを高速にする事が可能だ。
従って、BDドライブを購入する際は、できるだけリッピング速度が速いドライブを選びたいところだが、カタログスペック上のBD-ROM読み取り速度やBD-R読み取り速度が、そのままリッピング速度になるとは限らない。ソフト視聴時に静穏性を保つ為、BDMV再生時に限って速度を落とす製品がある為だ。
これがリッピング時にも適用されると、非常に時間が掛かる事になる。一般にリッピング速度は公開されておらず、実際に購入して試してみないと分らないので、サイト管理人が所有する5種のドライブのリッピング速度を公開しておきます。BDドライブ購入の際の参考にして下さい。
| 片面1層BD 20.62GB | 片面2層46.61GB |
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リッピングを試したソフトは、手持ちの片面1層BD「最高の人生の見つけ方」と片面2層の「AVATAR」の2種類。
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検証に使ったソフトは、AnyDVD HD ver6.8.5.0とDVD Fab ブルーレイコピーver8.1.0.5の2種類。AnyDVDの方は付属リッパーにリッピング時間が表示されない関係で、ImgBurnのReadモードでISOリッピングしている。Fabの方はBDファイルでリッピングした。またNero Disc Speedの読み込み時間も参考として計測した。
調査したドライブはサイト管理人手持ちのPioneer BDR-206DBK、LITE-ON iHBS212、LG GGW-H20N、LG BH12NS30、Samusung
SH-B123Lの5台。
また、ドライブ以外のPC環境は下記。自作PCだが、オーバークロックは行わず定格で使用。
| OS | Windows 7 Home Premium 64bit |
| マザーボード | GIGA BYTE GA-Z68MA-D2H-B3 |
| CPU | Intel Core-i7 2600K(LGA1155 3.4GB) |
| CPUクーラー | Scythe MUGEN∞2リビジョンB |
| メモリ | UMAX Cetus DCDDR3-4GB-1600OC×4 (TOTAL16GB) |
| SSD | Crucial RealSSD C300 CTFDDAC128MAG-1G1 |
| HDD | WESTERN DIGITAL WD20EARS-R(2TB) |
| グラフィックカード1 | MSI N560GTX-Ti Twin FrozrII OC |
| グラフィックカード2 | MSI N560GTX-Ti Twin FrozrII OC |
| 電源 | Cooler Master Silent-M 700W |
各社の公式サイトで正式に公表されているBDの読取速度と書込速度は下表の通り。BD-ROM SL(片面1層)はSamusung SH-B123が12倍速、LG BH12NS30が10倍速でリッピングも高速かも知れない印象を与える。BD-ROM DL(片面2層)では、各社8倍速になっており、一見どれも差が無いようにも受け取れる。(LG GGW-H20Nは旧製品で4.8倍速。)また、PioneerとLGは映画等の市販ブルーレイソフトのフォーマットであるBDMVの読取速度が公表されており速度が制限されている事がわかる。
| LITEON IHBS212 | Pioneer BDR206DBK | SamsungSH-B123L | LG BH12NS30 | LG GGW-H20N | ||
| 読取速度 | BD-ROM SL | 8x | 8x | 12x | 10x | 6x |
| BD-R SL | 12x | 8x | 8x | 10 | 6x | |
| BD-ROM DL | 8x | 8x | 8x | 8x | 4.8x | |
| BD-R DL | 8x | 8x | 8x | 8x | 4.8x | |
| BDMV | 記載無し | 2x | 記載無し | 4.8x | 4.8x | |
| 書込速度 | BD-R SL | 12x | 12x | 未対応 | 12x | 6x |
| BD-R DL | 8x | 12x | 未対応 | 12x | 4x | |
1層BD リッピング速度結果
片面1層BDでは、Pioneer BDR206DBKが最も早く20.62GBをリッピングするのに11分37秒となった。カタログスペックのBDMV 2倍速の制限はリッピング時には適用されない。対照的にLG BH12NS30はリップ時に4.8倍速規制がかかり時間がかかった。全般的にAnyDVDの方が遅い結果になっているが、ImgBurnを併用している為、実質的にはImgBurnの速度であり、AnyDVDが遅いわけでは無い。
2層BD リッピング速度結果
2層BDのリッピングはLITEON iHB212が最も早くFabとの組み合わせで46.61GBを31分59秒でリッピングした。1層が速かったPioneerBDR206DBKは層の内側で速度が下がり2番手の速度。LGドライブは静穏機能がリップ時に無効にならず時間がかかった。
LITEON iHBS212は、Opti ドライブコントロールまたはNeroディスクスピードと併用して、BDディスクの書き込みエラーの品質チェックが可能なドライブ。ちなみにSony
Optiarc BD-5300SはこのドライブのOEM品で中身は同じもの。(と思われる。)
LITEONはDVDドライブもリッピングの速いドライブとして有名だが、今回の調査では2層BDで最も速いリップドライブであった。公式サイトの速度表記通り、躊躇無く8倍速まであがり「AVATAR」を31分57秒でリップした。
1層BDのリッピングは、8倍速までの到達タイミングが遅くPioneerBD206DBKやSamsung SH-B123Lより時間がかかった。けれでも世に出ているBDは2層が多いこと、一応のメディア品質チェックができる事を考慮すると、リッピングに最適なドライブとしてこのドライブがおすすめだ。
[ NeroDriveSpeedの読取速度グラフ ]
LG BH12NS30は、12倍速書き込みに対応したLGの最速ドライブ。BD-ROMの読み取り速度は、1層=10倍速、2層=8倍速と高速だが、静穏対応の為、BDMVに限り4.8倍速に制限されている事が、公式サイトでも明記されている。従って再生の時は大変静かなドライブだ。
リッピングは1層も2層も公式サイトの情報通り4.8倍速以上の速度が出ず、リッピングの遅いドライブと言わざるを得ない。但し、LGドライブはグローバルに見れば愛用者が多く(というか世界販売地域が多い)、改造ファームなども豊富に転がっているのでこの制限を解除する事は比較的容易である。
ためしにMediaCodeSpeedEditで静穏解除してみたところ「最高の人生の見つけ方」1層を11分42秒、「AVATAR」2層を調査ドライブ最速となる31分50秒に短縮した。ファームウエアを改造するつもりでいるならこのドライブを選んでも後悔は無いだろう。純正で使うならリッピングには向いていないと言っておく。
[ NeroDriveSpeedの読取速度グラフ ]
Pioneer BDR206 書き込み速度は12倍速に対応しているものの、カタログ上の読取速度では、今回比較したドライブの中でも最も低スペックとなるBDMV 2xとなる。PioneerもLG同様公式ホームページ上でBDMVの対応が明記されている(LGと同様静穏対応の為、速度制限していると思われる)。ドライブのトレイデザインは各社凝っているが、このドライブのみ単なるシボ加工でつや消し黒になっておりデザインのかけらも無い。このドライブが優れた書き込み品質性能を持っている事は分っている。でもこの見てくれは、新品なのに中古品みたいで購入した時の満足感を満たしてくれなかった。(もっとも外見もデザインされたS06もラインナップにあるが。)
AVATAR 2層の読み取りでは、静穏の為か、読み取り方法にこだわりがあるのか定かでないが、7倍速まで上昇した後、速度が落ち込み5倍速付近を維持しつつレイヤーを超え、後半
低回転に移行する独特の読み取りとなった。他の2層BDでも試してみたが、レイヤーを超える付近で速度は下がるようだ。但しリップ速度は決して遅くない。リップ時にはカタログスペックのBDMV
2倍速は適用されないようだ。
1層BDでは8倍速まで緩やかに上昇し、以後8倍速をキープ。iHBS212やSamsung SH-B123Lよりも早い段階で8倍速に到達する為、最も早いリップ速度となった。
[ NeroDriveSpeedの読取速度グラフ ]
Samsung SH-B123LはBDの書き込みに対応していないBD-ROMドライブ。しかし、カタログスペック上唯一、BD-ROM SLの読み取り速度が12Xとなっており、リッピング速度最速の可能性があり、これを期待して購入。
デザインも鏡面仕上げ風のトレイや、イジェクトボタンがL字にデザインされておりカッコいい。しかし、実際の読み取りではBD-ROMでもBD-RでもBDMVでも8倍速以上にならず、一体何を読み取らせれば12倍速出るのか謎な状況。
それでも1層はPioneerBD206に次ぐ速度だった。2層BDのリッピングは遅い。またDVD Fabではこのドライブに限り「最高の人生の見つけ方」のリップが出来なかった。(Fabの解析が終了せず、リップに移行できない。)Fabの完成度が低いのだと思うが、ドライブとソフトの相性でリップできないケースがある事もわかった。せっかく購入したのに使い道が見つからず、このテスト後は押入れ行きの可能性大。
[ NeroDriveSpeedの読取速度グラフ ]
LG GGW-H20Nは、サイト管理人が初めて購入したBDドライブで、規格争いに敗れたHD-DVDの再生もサポートされているのが特徴。2007年に購入し、既に生産終了品だが今でも現役。ちなみにHD-DVDのソフトは見たことが無い。ライティングは1枚たりとも失敗した事が無く、初めて購入したDVDドライブ RICHO MP5120と共に自分の思い出の製品となろう。今回は各社最新のドライブと比較する事で新旧の速度の違いを確認できる事から参考情報として調査してみた。
最新ドライブの BH12NS30が静穏対応で4.8倍しか出せないが、基本はこのドライブも同じ。しかしAVATAR 2層は4.8倍だったものの、1層BDには静穏対応が効かず、5倍速以上出てしまい、結果的にBH12NS30よりも速くリップできてしまった。1層に静穏効かなくていいんだろうか?
[ NeroDriveSpeedの読取速度グラフ ]
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