2009年6月28日

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■VSOライティングエンジン検証結果 2層(8.5GB)→2層(8.5GB)コピー編

DVDFabの設定で仕上がりサイズを「DVD-9」にすると、圧縮しない2層コピーが出来ますが、VSOライティングエンジンが正しく2層DVD+R DLにライティングできるかどうかを検証しました。ここでの検証はFabでリップしたファイルをVSOを使ってライティングしたサンプルを使っています。2層(8.5GB)→2層(8.5GB)のコピーでは、

・1層>2層の容量になっている必要がある。(1層目にデータが書き込まれていないと2層目が読み取れない。)
・ディスク上の層の境目とIFO記述LayerBrポイントが一致している必要がある。
・IFOファイルにLayerBr記述が無くても、層の境がセルの境であればなんとかなるかも。

という特徴がある為、VSOがどの様に各レイヤーを扱うのか確認しました。(上記を満たしていなくても再生できるプレーヤーは多いので今更そんなに気にする必要は無いのかも知れませんが。)

検証に使ったDVDタイトル

バレットモンク(レンタル版)

2層→1層コピーの検証でFab+VSOがスタートセクタを詰める仕様である事が判っているので、スタートセクタが「646585」から始まるレアなDVDで検証しました。1層目に1.2GB相当の巨大な空白セクタが存在し、これを詰めてオリジナルのLayerBrをキープしようとすると1層目の容量が2層目以下となってしまい成り立たなくなります。これを解決する為にはスタートセクタを詰めない、もしくはLayerBrをオリジナルから変更する必要があります。LayerBrをオリジナルから変更するのは映画の製作者の意図と異なる位置にする為、あまり御薦めできません。

セクタアドレスの確認

DVD Decrypterでリッピングする際に作成されるログファイルを確認する事で各ファイルのセクタアドレスを確認する事ができます。
オリジナルDVDとFab+VSOでコピーしたDVDのセクタアドレスは下表のようになりました。

オリジナルDVDのセクタアドレス DVD Fab+VSOでコピーしたDVDのセクタアドレス
ファイル セクタアドレス 備考 セクタアドレス 備考
VIDEO_TS.IFO 646585 - 646591 1.23GB相当の空白 293 - 299 スタートセクタが通常のDVDと同等に
VIDEO_TS.VOB 646592 - 659314 -- 300 - 13022 --
VIDEO_TS.BUP 659315 - 659321 -- 13023 - 13029
VTS_01_0.IFO 659322 - 659329 -- 13030 - 13037
VTS_01_0.VOB 659330 - 659330 0KBのVOB -- 削除
VTS_01_1.VOB 659330 - 774772 -- 13038 - 128480 --
VTS_01_0.BUP 774773 - 774780 -- 128481 - 128488 --
VTS_02_0.IFO 774781 - 774787 -- 128489 - 128495 --
VTS_02_0.VOB 774788 - 774788 0KBのVOB -- 削除
VTS_02_1.VOB 774788 - 797294 -- 128496 - 151002 --
VTS_02_0.BUP 797295 - 797301 -- 151003 - 151009 --
VTS_03_0.IFO 797302 - 797308 -- 151010 - 151016 --
VTS_03_0.VOB 797309 - 797309 0KBのVOB -- 削除
VTS_03_1.VOB 797309 - 819836 -- 151017 - 173544 --
VTS_03_0.BUP 819837 - 819843 -- 173545 - 173551 --
VTS_04_0.IFO 819844 - 819850 -- 173552 - 173558 --
VTS_04_0.VOB 819851 - 819851 0KBのVOB -- 削除
VTS_04_1.VOB 819851 - 887428 -- 173559 - 241136 --
VTS_04_0.BUP 887429 - 887435 -- 241137 - 241143 --
VTS_05_0.IFO 887436 - 887471 -- 241144 - 241179 --
VTS_05_0.VOB 887472 - 888386 -- 241180 - 242094 --
VTS_05_1.VOB 888387 - 1412673 -- 242095 - 766381 --
VTS_05_2.VOB 1412674 - 1724015 -- 766382 - 1290668 --
VTS_05_3.VOB 1724016 - 2248302 -- 1290669 - 1814955 --
VTS_05_4.VOB 2248303 - 2772589 -- 1814956 - 2339242 --
VTS_05_5.VOB 2772590 - 3296876 -- 2339243 - 2801696 --
VTS_05_6.VOB 3296877 - 3447988 -- -- 削除(理由は下記)
VTS_05_0.BUP 3447989 - 3448024 -- 2801697 - 2801732 --

DVDFab+VSOで作成したファイルのスタートセクタは、予想通り646585→293になっており、巨大な空白が詰められました。VTS_05_0.BUPの最終的な終了セクタでみても同じ容量が移動しており、全体的に646292セクタ約1.23GB相当が1層側によってしまった事になります。この状態でオリジナルDVDのLayerBrポイントをキープすると1層の容量<2層の容量となる為、規格外になってしまいます。

2層コピーにもかかわらずVTS_05_6.VOBが削除されていますが、これはオリジナルDVDに1GB未満のVOBが複数あった為で、Fabがリップ時に1GB単位に整理した為不要になりました。ソフトの不具合ではありません。

層切り替え位置の確認

次にDVDディスクの層切り替え位置と、IFOファイル上のLayerBr記述を確認します。

オリジナルDVDの層切り替え位置

(1)DVD Decrypterによる層切り替え位置の確認


DVDの層切り替え位置は、DVD DecrypterのISO→READモードでディスクを読み込むと、右画面に表示されます。「Layer infomation」の「Layer 0 Sectors」の数値が1層の容量、「Layer 1 Sectors」の数値が2層の容量です。(1Sector=2048bytes)

Layer 0 Sectorが1724016セクタなのでここのIFO記述にLayerBrポイントがあるかどうかを確認します。


(2)IFO EditによるLayerBr記述の確認

LayerBrは、本編ファイルであるVTS_05_0.IFOファイルに記載されていました。IFOEditでVTS_05_0.IFOを開くと確認できます。Cell16が1層の最終セクタ、Cell17が2層のスタートセクタになります。


このCell16が1層目の最終セクタかどうかを確認します。

VTS_C_ADTに表示されるCell16のEnd Sectorを確認すると835628セクタになっています。

1層目のセクタ数は、VTS_xx_0.VOBのEndSector + Cell End Sector + 2で求める事ができますので、

888386+835628+2=1724016

となります。(1)のDVD Decrypterで表示された1層の容量とLayerBr表示された1層の最終セクタはどちらも1724016セクタで一致しています。これで層切り替えとLayerBr記述が同じ位置である事が確認できました。オリジナルのDVDなので当たり前といえば当たり前です。


DVD Fab+VSOでコピーしたDVDの層切り替え位置

次にDVD Fab+VSOライティングエンジンで作成したDVDの層切り替え位置を確認します。

(1)DVD Decrypterによる層切り替え位置の確認

DVD DecrypterでLayer Infomationを確認すると1401008セクタです。
1層>2層の容量になっており問題無いですが、なんの工夫もなく16の倍数で半分にしていそうで、この時点で嫌な予感がします。


(2)IFO EditによるLayerBr記述の確認

巨大な空白セクタを詰め、1層>2層のセクタ容量に分割したにもかかわらず、

LayerBrのIFO記述は、残念ながらオリジナルと同じ場所にあり、新たに別のLayerBrを作ったり、不要なLayerBrを削除する事はありませんでした。Cell16の最終位置を求めると、242094+835628+2=1077724で1層のセクタ容量1401008とは当然一致しません。


上記の式で、実際の層切り替え位置を調べると、242094+X+2=1401008なので、X=1158912セクタ。

VTS_C_ADTで確認すると、Cell23の途中で層切り替えされています。


ちなみにVTS_VOBU_ADMAPで確認しても、VOBU_5491の途中で層切り替えしており、Cellの境界やVOBUの境界で層切り替えされるわけでもなく、2層焼きは全く考慮されていないようです。


総括

IFO記述のLayerBrとディスク上の層切り替えセクタアドレスが一致しない為、2層→2層のコピーにVSOライティングエンジンは使わない方がいいでしょう。また上記内容はリップ時にLayerBrを残した状態での検証ですが、LayerBrを削除した状態で試しても同じセクタ関係になりました。層切り替え位置もセルの途中である事から再生互換性は低いと思ったほうがいいです。
 ちなみにこのVSOで作った不良DVDを再度HDDに移し、ImgBurnで焼いてみたところ、冒頭の巨大空白セクタを元通りに修正し、LayerBrもオリジナルと同一にしてくれました。2層コピーにはImgBurnを使いましょう。

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